第1章

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『悩み事……ですか?』 「ここには知り合いはいないし、俺も絶対他言はしない。ましてや露骨に対応したりしない。だから何でも話せ」 普段は人の目が気になって言えないはず。 ましてや、自分を目の敵にしている女どもの前じゃ言えないだろうと思っての配慮だった。 『で……でも』 「いいから。何でも話しな。悪いようには絶対しないから。あ、フリップボードはダメだぞ。きちんとお前の声から聞きたい」 どのくらい辛いのか、どれほど逃げ出したいのか、それらはちゃんと、本人の口から聞きたい。 『……分かりました。話します』 その後、フリップボードを置く萌。 同時に口を開く。
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