憧れの谷口先輩

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谷口先輩に同じクラスの矢沢が駆け寄る。 なにか相談をしてるみたい。 谷口先輩は普段は無口だけど、相談すると的確なアドバイスをくれる、と矢沢が言ってたっけ。 いいなぁ 私も男の子だったら、先輩と同じバスケ部に入ってそんな風に自然に先輩に近づけるのに。 あ、先輩が歩き出した。 旧校舎の自動販売機に行くのかな? あそこにしか先輩のお気に入りのスポーツドリンクないもんね! 先輩の行動なら毎日見つめてるからお見通しよ。 先回りして旧校舎に向かわなきゃ! そして、何も知らないふりしてすれ違うの。 そう、いつものように。 勇気の無い、私の小さな冒険
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