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長くて、つまらない講義を終えて至福の時間である昼休み。
「さてと、やっとお昼ご飯だ」
景は荷物を持って校舎を出て辺りを見渡しながら歩くが、ベンチにも食堂にも座れる所は全て人で埋まっていた。
「場所がない……」
景はため息をついて空を見上げる。
それにしてもさっきから嫌な感じがする。
誰かに見られてるような……
「ん?」
そう思いながら見上げた先、校舎の上つまりは屋上に人影が見えた。
しかも、人影があるのは普段解放することのない校舎の屋上だった。
「あそこは普段鍵がかかってるはずだから誰も入れないはずなんだけど…」
見る限り工事や点検をしているようには見えない。
ただ立って地面を歩く生徒達を見下しているようだった。
「……この見下されてる感じ、気に食わないんだよね」
景は軽く舌打ちをしてから人影のある屋上に向かうため校舎に入って行った。
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