第15章 とろけるミツバチ

10/25
前へ
/25ページ
次へ
「来るなってばっ……!」 「手は2本より4本の方がいい時もあるよ」 服がぬれるのも厭わず バスタブの中へ。 「ねえ、理央?やっぱり彼上手だろう?」 言うと 僕と壁の隙間に細い身体を滑り込ませてきた。 タオルかけを握っていた僕の手を取り 焦点の合わない瞳でぼんやりと僕を見つめる。 「ウ……ンンッ……」 面と向かって そんなこと聞かれてみろ。 恥ずかしくて 首を横に振るけれど。 「嘘つき。顔見ればわかるよ」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加