第15章 とろけるミツバチ

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「最初から……その気で来たくせにっ……!」 バスタブの中。 甘い香りのハチミツだけまとった あられもない姿で声を上げても 「おっと、手が滑った」 「やぁっ……ンッ……!」 結局 何の説得力もない。 「涼介さんっ……僕はっ……」 「おい、理央。誘ってるのか?」 見上げると 腕まくりして手首までとろとろと 蜜を滴らせた涼介さんが 「そんな恰好で僕の名前を呼ぶな」 見たこともない 怖い瞳をして言うから。
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