変態と変身は紙一重

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 だが男も食い下がる。 「待ちたまえ。 来年この星はフォトンベルトへと突入してしまう。 そうなればポールシフトが起きて、地上が滅茶苦茶になってしまうのだ。 我々はそれよりも早くアセンションを起こさなくては生き残れないのだよ!」  俺はエンジンを掛けた。 「全人類が君を必要としているのだ。 どうか、一度でいいからそのロッドで変身して欲しい」  しがみ付く牧師の目は見開かれたまま充血している。 瞬きをしないから表面が乾いている。 「断る」  俺は牧師を振り払うと構わず発進した。
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