もちもちな日々

6/7
前へ
/43ページ
次へ
「ちょっと兄ちゃん」  突然誰かが呼ぶ声が聞こえた。 俺が驚いて辺りを振り返ると、そこには小さな白い鏡餅……? を逆さまにして手足を付けたみたいな生き物が浮いていた。 「何だこれ」 「ぐえっ」  俺はとりあえずそいつを鷲掴みにして捕らえた。 「ぐ、苦しい、がな……んっ……」  変な生き物は顔を紅潮させて恍惚の表情になった。  べしっ  俺はそれを地面に叩き付けた。 「俺、疲れてるわ」 そしてそのまま家に入ろうとしたところで呼び止められた。 「ちょっと待ちぃな!」
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加