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「あ、ああ。…グーーッ」
俺のお腹から音が出る。
「…朝ごはんを作ってやろう。キッチンはどこだ?」
「作りましょうか?だろっ?」
「言うわけねぇだろ。クソニート。早くキッチンに連れてけ。」
本当に口が悪いな。よくこれで執事をやってるもんだ。
「こっちだ。来いよ。」
「無駄にでけぇ、キッチンだな。お前は何が食べたい?早く答えろ。」
「お前じゃねぇ。エレンだ!エレン様って呼べ!」
「エレン、早く答えろ。」
リヴァイは素早くエプロンに着替える。
「様つけねぇのかよっ!…そうだなぁ、フレンチトーストが食いたい!!」
「わかった。そこでおとなしく待ってろ。」
“コンコンッ パカッ カッカッ ジューッ”
俺はなぜかコイツに見とれていた。低い身長、するどい目付き、サラサラの髪、首筋に流れる汗。美しいな、と感じた。
「できたぞ。運べ。」
「じーーっ…」
「何見てんだよ。早く運べ。おい、人の話聞いてんのか?」
「ああ、わりぃ。うわっ!めっちゃうまそうっ!いただきますっ!」
「ああ、食え。」
「うわあぁぁっ!めっちゃうまい!甘さも食感も、最高だっ!」
リヴァイがポカーンとしてこっちを見ている。
「何ポカーンとしてんだよ。お前は食わねぇのか?」
「えっ、俺も食っていいのか?」
「はぁっ!?当たり前だろ!?作った人が食うのは当たり前だろ!」
「エレン、お前は優しいな。俺は執事を何回かやってきたが、俺に優しくしてくれたのはお前だけだ。その…ありがとな。///」
リヴァイが照れる。
「なっ、何照れてんだよ!ほら、一緒に食おうぜ!」
「ああ。いただきますっ。」
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