第1章

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僕は今、もっっすごい勢いで、眼下に見える人間共を、僕専用の最強の魔法『殺戮の流星群(ジェノサイド=メテオ)』をそいつらに ぶつけた。 ゴゴゴ、と、上空から恐ろしい咆哮の様な音と共に、大量の隕石が降り注ぐ! 「ハハハハハ、雑魚どもがあああああ!!」 ******************* 「クソ、勃起してる!!」 授業中。 皆が一斉に僕の方を見る。 僕は、童貞だ。 授業中、夢見てボッキするぐらい初心だ。 いやいや、そんなのどうでもいい。 まず、モテたことがない。 僕が話掛けたら、ほぼ顔を逸らす。 まあ、この文面から容易に察せるだろう。 いやいや、それもどうでもいい。 僕はマジブサイクだ。 正確には、小学校の時ぐらいから、顔がお粗末だと自覚し始めた。 頭は、やれば出来る奴らしい(小学生の時言われた) だけど、ちょっと安心したのがここの学校は、凄いアイドル見たいな人が一杯いるとか言う割に、僕よりは全然マシだけど、世間一般に言われてるブサイク率凄い高いんだよなー。 あれだよ、男はすっげぇ、かっこいい人多いから、多分、そのせいで、当然、女の子も可愛い子がいるっていう感じになってんだろうなー。 どうでも良いか、ひっそりするのが一番だわな。 でだ、ちょっと白目剥いてた。 現実逃避してたな、僕が勃起とか言ったから、皆が「えっ!?」見たいな顔でこっちを見ている。 こんなブサイクが勃起とか下ネタぶっ込んだことが信じられないのだろう。 視線が痛すぎる、もうあれだよ、逃げたい。 もう、学校に居れない、こんなブサイクの僕が授業勃起とか完全に気色悪いってことだよね。 まじ、なんであのファンタジー見たいな夢見て勃起してんのか、あり得ないだろう。 「皆さん、康様(こうさま)が困っておりますわよ、康様はきっとお疲れが溜まっているのですわ、ねえ、康様?」 鹿島絵里香(かしま えりか)がいきなり僕を庇い始めた、この女性とも中々の顔をしている。周りは、ああ、エリカ様ー美しいーきゃーーとか言っているけど、完全にイジメられてると思っている。 ブサイクにかっこいいって言われてもお世辞草生えるってなるよね。 エリカさんも僕の気持ちよく分かってるんだね。 そして、丁度その時、チャイムがなった。
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