それでははじめましょう

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ところどころ途切れながら聞こえる男の声。不気味な、その声が空間に響く。 「明かりほしい?ほしいかな、じゃあ電気つけてあげるよぉ僕ちん優しいから」 パッとともる明かりに目がくらむ。眩しい。ずっと暗闇にいたせいで目が開けられない。 次第に慣れてきて痛みもなくなったところで視界に一人、少年がはいった。あれは、祐だろうか。想像していたのとずいぶん違う。地味でお堅い感じだと思っていた。明るくてやわらかそうなふわふわとした髪の毛。それに中性的な顔立ち。
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