始まりの(アホ)節電計画

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 図書館近くのコンビニに、半ば走りこむように入った俺たちは、とりあえずコンビニの中を物色してまわることにした。 「お、この菓子、季節限定の味出てたんだ。これは買いだな」 「おい夏野、すげえぞ。今日おにぎり百円セールだぞ」 「まじで? じゃあ今日はおにぎりにするかな」 「しかもなんか新発売のやつもあるぞ!」 「ちょっと待て! 弁当・麺類も五十円引きじゃん!」 「うおお! まじだ! うわあ、悩む! すげえ悩む!」 「お! このマンガ、単行本十巻出てたんだ!」 「うお! このマンガも八巻出てたんだ! しかも残りあと一冊とか! 買うしかねえだろ!」 「ああ! でも全部買うには金足らない! ちくしょう! もっと持ってくればよかった!」 「うわ! 俺もだ! ちくしょう! これじゃなに買うか選ばないといけないじゃん!」 「「なに買うか悩むわああああ?」」  騒ぎすぎて追い出された。 「「…………」」  グー  グー 「…………腹、減ったな」  末継が切なそうに言う。騒いだから、よけいに腹が減った。 「…………末継、どうする?」 「どうするって言ってもなあ……う~ん、どうすっかなあ?」  他のコンビニ行くにしても、近くて十分はかかる。そんなに歩いてたら、あっという間に生きる屍の出来上がりだ。 「そして屍の発する特殊なウイルスによって全人類の大半が生きる屍となりそのウイルスが実はあの有名な企業の研究していた生物兵器だったことを知った者たちはウイルスを止めるべく戦いに身を投じることになり――――」 「夏野? おーい、夏野お! 大丈夫かあ!?」 「はっ!? 俺はいったいなにを!?」 「…………やばい。夏野が取り返しのつかないことになりつつある。そしてこのまま人間としての意識がなくなり気付いたときにはもう生きる屍と成り果てていて周りの人間を自分と同種にするためにウイルスを辺り構わず撒き散らし――――」 「――――そしてそのまま生きる屍は世界中に広まりいつからか生きる屍は『ゾンビ』と呼ばれ恐れられるようになりそれをどうにか止めるべく立ちあがった者たちによって次々と暴かれる驚愕の真実そしてついに今作では真実を隠そうとするあの大企業の真の姿も明らかになり――――」 「「――――そう! これぞまさにあの有名ゾンビゲーム! バイオハザ――――」」
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