0.1-水野忠の生まれ変わった日

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まきの親父さんはまきを男手ひとつで育てた人だった。 とても厳しい人。 だからこそまきはここまでまっすぐに育ってきたのだと思う。 成績優秀で真面目な優等生。 まきはそんな女だった。 でもきっとまきはそんな自分に窮屈さを感じていたのだろう。 だから俺みたいなやつに惚れてしまったのかもしれない。   まきは俺より1つ年下で、俺の高校の後輩だった。 俺みたいな万年最下位の不真面目な生徒と優等生のまきが出会ったのはまきが入学してすぐのこと。 俺は1年にかわいい子がいるって聞いてわざわざ見に行った。 まきはかわいい子って聞いて想像してたのと違う子だった。 もっとぶりっ子な感じの子を想像していたらなんとも清楚なキレイな女の子が出てきてびっくりした。 最初はこんな真面目そうな子をからかったらどうなるんだろうって興味本位だったはずなのに、いつの間にか俺の方がはまってしまっていたというわけだ。 俺はまきが運命の女だったのだとはっきり言える。 その証拠に、俺達は出会ってすぐお互いに惹かれあった。 こんなことは初めてだった。
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