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気がついた時にはもう、取り返しのつかない事態になっていた。
君は俺を責めたりはしなかった。
俺の犯した罪を知っても、俺を捨てなかった。
そればかりか、君は俺の罪を消す手伝いをしてくれた。
君はそれによって自分が罪に問われるかもしれない危険を知りながらも、俺を守ってくれた。
ふたり冷たい雨に打たれながら、俺達はこの罪を忘れると誓った。
忘れて、ふたりで生きていくことを決めた。
その日から、君の存在は俺の中でどんどん大きくなっていった。
君は俺のすべてだった。
俺はなにがあっても君のそばにいようと思った。
君がいなかったら、俺はここまで続けてこられなかっただろう。
君がいたから、俺はどんなにつらいことでも耐えることが出来たんだ。
それなのに、君は――…
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