0.2-河崎将と彼の出会い

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僕は望に見せたいものがあると伝えた。 2人に連絡を取って次のライブがいつなのか聞いた後、ライブハウスまで望を連れて行った。 突然のことだったから望はわけがわからず驚いていたようだった。 高校の文化祭で一緒に演奏してくれた子達だよと言うと、望はあいつらも音楽続けてたんだなと嬉しそうにしていた。   しかし曲が始まってすぐ、望の顔から笑顔が消えた。   望は食い入るように彼らの演奏を観ていた。   望ならきっとわかってくれる。 僕と同じ感性を持った望は、きっとこの子達の虜になるだろう。 そしてすぐにこの子達と同じステージに立ちたいと思うはずだ。 僕にはわかっていた。 わかっていたからこそ言えなかった。   望の夢の片方を潰してしまうことになってしまうから。
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