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「もー、響くん。遅いよ~?」
眼鏡の奥、優しい瞳をした彼の名前は将(しょう)くん。
うちのリーダーでベース。
どうやら今日はオフのためか眼鏡らしい。
「ごめん、ちょっと手間取っちゃって」
ふたりは今夜のパーティーの準備をしていた。
今日から俺達はこのシェアハウスに住み始める。
今夜はそれを記念してみんなでこれからよろしくねパーティーをするのだ。
俺の荷物がもう届いているか訊くと、ふたりで先に運んでおいたと言われた。
さすが心平に将くん。気が利くー。
俺は最低限の荷物として自分で持ってきたキャリーをリビングに置いてから、再びテラスに出た。
「あ、将くん、俺ハンバーグが食べたーい。チーズ入りのやつ!」
キッチンで料理に取り掛かろうとしている将くんにそう言うと、くすくすと笑われた。
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