願いの反動

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 給食でカレーを食べたその日の夕食はなんとカレー。その日はしょうがないかと思いながら家でカレーを食べたけど、次の日の学校の給食も給食表通りのカレーだった。  ここまでならまだ我慢できたけど、パパの仕事のサンプルでカレーを味見したり、カレー好きの友達からB級グルメのイベントに誘われて、友達が推したカレーに投票するためにカレーを食べた。  こんなにカレーが続くとさすがに嫌になってくる。カレーを食べたいとは願ったけど、こんなにカレーは食べなくていい。さすがにカレーには飽きてしまっていた。  なんだか、私の肌がカレー色になっている気がする。気のせいかもしれないけど。カレーを食べたいって願いがこんなに続くなんて、ちょっとキツイなこれは。  学校が終わり、この日はすぐに家に帰った。家の玄関前に着いた瞬間、カレーの匂いがした。私の額には汗がいきなり出てきた。  「ただいま。今日の夕食はカレー?」  母は「鶏むね肉に塩コショウで味をつけて、カレーをかけて焼いてみたの」よ言った。  私は「ごめん、私の分はみんなで分けて食べて」と言い、自分の部屋に向かった。    当分カレーは食べたくないや・・・。これは多分願い事の反動なんだろうなーと考えながら私は、自分のベットに入りそのまま眠ってしまった。
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