第三話 練習

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「莉緒ちゃん、すごい活躍だったね!お疲れさま」 「かっこよかったよー」 女子たちからは次々と称賛の言葉がかけられた。 ……しかし、今の私にとっては”かっこよかった”は褒め言葉ではない。 いかに”可愛らしく”高校生活を過ごすかが私にとっては大事なのだ。 運動神経がよいとかっこいいといわれるのなら、運動音痴を演じれば良かったのだろうか。 でももう、時すでに遅しであるため、出来るだけ可愛く皆にお礼を言うことにした。 「そんなことないよぉ、皆ありがとう。次も一生懸命頑張るねっ」 美鈴は私がぶりっ子対応をしている間ずっと、タオルで顔を拭いていた。
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