第三話 練習

7/36
前へ
/36ページ
次へ
美鈴には、電話で一通り状況を説明していた。 ”付き合う練習をする”ということがしっくりきていなかったようだけど、見守ってくれている。 「きっと橋本くんのことを見に来ている女の子も多いだろうなー」 美鈴の言う通り、このフットサルの試合には本当に多くの女子が応援しに来ていた。レオや駿河が活躍するたびに、黄色い声がグラウンドに響き渡る。 私のクラスには学校中が注目するくらいのイケメンが二人もいるということを実感した。 ――レオの宣言通り、男子フットサルも私たちのクラスが決勝に進んだ。 「3-0で、1年3組の勝利となります。お疲れさまでした」 審判の挨拶が終わると、ギャラリーの女の子たちがレオと駿河を囲いこんだ。 ……あいつ、大丈夫かな。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加