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タイトル 小さな世界
//////登場人物//////
彼
生活保護者の男、40代後半。
ボブ
黒人のホームレスの男。ギターをひている。30代。
マリー
彼と同じく、生活保護の女性。ボランティアをしている。20代後半
アンナ
ジェシーと一緒に居るホームレスの女性、落ち着いた感じの、黒髪ロング20代前半。
ジェシー
アンナと一緒に居るホームレスの女性、やや感情的なところがある、金髪セミロング20代前半。
語りべ&神
語り部と神様です。少年でも少女でもOKOKです。
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語り部
「随分と浮かない顔をしているね?
人生に疲れた?
人と関わるのがもう怖い?
自分には価値が無いと思っている?
そんな君に、ひとつ話を聞かせてあげるよ。
何者か気になるって?
それはね・・・ふふ、いまは内緒にしておくよ。
じゃあ、話を始めようか・・・」
彼
「社会に出なくなって、もうどれほどたつだろう?10数年はたったはずだ・・・。
10年くらい前はそう、10年後になれば、少しはやる気か出るかもしれない、今とは違った気持ちになるかもしれないなどと思いつつ、
自分に出来そうなことをやってみていたが・・・気がつけば、こんな年齢だ。そう私は生活保護者なのだ」
彼
今日も寒い、私は家が無くて、凍えている人に何かできることは無いかと、ポットに入れたコーヒーを配っていた。
その帰り道、駅前で倒れている人を見つけた。
彼
「おい!おい!しっかり!」
彼M
反応が無い・・・。脈を取ってみる・・・ちゃんとある。だが、体温がかなり高かった。
彼
「と、とりあえず救急車を!」
ボブ
「うっ・・・ここ、、は・・・?」
彼
「おや、気がついたかい?」
ボブ
「あん、たは?」
彼
「ああ、私は、倒れている君を見つけてね、救急車を呼んだんだ」
ボブ
「そうか、助けて、くれたのか」
彼
「いや、当たり前のことをしただけだよ」
ボブ
「俺のギターは・・・?」
彼
「ああ、そこにおいてあるよ、安心していい」
ボブ
「そう、か・・・」
彼
「君の名前は?」
ボブ
「ボブ、だ・・・。悪い、少し眠くなってきた・・・」
彼
「そうか、ゆっくり休むといい」
ボブ
それから、俺は病院を退院していつものように路上でギターを弾いていると
彼がやってきた。
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