第1部

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神 「では、あなたが助けた人はなんなのです?今助けようとしている彼女達は・・・?」 彼 「わたしは、そんなに出来る人間ではないから」 神 「あなたがいなければ、彼らはどうなっていたでしょう・・・。あなたは、彼らにとっての隣人なのではないですか?」 彼 「・・・わたしは・・・」 神 「生きなさい」 彼 「それから、救急車が来て、君達は二人ともが助かった」 ジェシー 「なんで・・・」 彼 「ん?」 ジェシー 「何で助けたのよ!?」 アンナ 「ジェシー・・・」 ジェシー 「私たちは死のうとしてたのよ!自分からねっ!!助けたって、その後あなたに何が出来るのよ!?・・・勝手なことっ、しないでよっ!!」 彼 「あれが、神の声だったのかどうかは、私にはわからないが、そう聞こえたんだ。・・・幻聴だったのかもしれないけど・・・」 アンナ 「・・・ありがとう」 彼 「よかったら、君たちの事を話してくれないか?」 ジェシー 「聞いて、どうするのよ・・・?どうせ、どうせなにもしてくれないくせに!!」 アンナ 「ジェシー・・・」 ジェシー 「・・・ごめん」 アンナ 「私たちは、レズビアンなんだ」 彼 「同性愛者か・・・」 アンナ 「それが原因で、二人とも家から勘当されて・・・」 彼 「それで自死をしようと?」 アンナ 「・・・そう、お酒を沢山飲んで・・・」 彼 「・・・・」 アンナ 「今の季節の寒い日になら、死ねるかなって思って・・・」 彼 「君達にも生きる意味があるはずだ・・・私自信はその 声 が聞こえたときに気がついた」 アンナ 「生きる、意味・・・」 彼 「そうだ、きっとあるはずだ。今はなくとも私のように何かのきっかけで、意味ができるはずだ」 ジェシー 「・・・アンナと一緒に居る、死ぬときもずっと・・・」 アンナ 「私も、ジェシーと一緒にいるよ、いつまでも、ずっと・・・。でも、もう職もないし・・・」 彼 「君達は、働いてないのかい?」 ジェシー 「最初は、働いてたの、二人とも・・・。でも、私は体が弱くて・・・長く働けなくて・・・あるとき倒れて、それで・・・。  それからはアンナが一人でがんばって、くれて ・・・」 アンナ 「ジェシー・・・」 ジェシー 「アンナは、そのせいで、うつ病になって・・・」 アンナ 「・・・住む場所も、もうないから」 彼 「ホームレスなのか・・・」
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