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神
「では、あなたが助けた人はなんなのです?今助けようとしている彼女達は・・・?」
彼
「わたしは、そんなに出来る人間ではないから」
神
「あなたがいなければ、彼らはどうなっていたでしょう・・・。あなたは、彼らにとっての隣人なのではないですか?」
彼
「・・・わたしは・・・」
神
「生きなさい」
彼
「それから、救急車が来て、君達は二人ともが助かった」
ジェシー
「なんで・・・」
彼
「ん?」
ジェシー
「何で助けたのよ!?」
アンナ
「ジェシー・・・」
ジェシー
「私たちは死のうとしてたのよ!自分からねっ!!助けたって、その後あなたに何が出来るのよ!?・・・勝手なことっ、しないでよっ!!」
彼
「あれが、神の声だったのかどうかは、私にはわからないが、そう聞こえたんだ。・・・幻聴だったのかもしれないけど・・・」
アンナ
「・・・ありがとう」
彼
「よかったら、君たちの事を話してくれないか?」
ジェシー
「聞いて、どうするのよ・・・?どうせ、どうせなにもしてくれないくせに!!」
アンナ
「ジェシー・・・」
ジェシー
「・・・ごめん」
アンナ
「私たちは、レズビアンなんだ」
彼
「同性愛者か・・・」
アンナ
「それが原因で、二人とも家から勘当されて・・・」
彼
「それで自死をしようと?」
アンナ
「・・・そう、お酒を沢山飲んで・・・」
彼
「・・・・」
アンナ
「今の季節の寒い日になら、死ねるかなって思って・・・」
彼
「君達にも生きる意味があるはずだ・・・私自信はその 声 が聞こえたときに気がついた」
アンナ
「生きる、意味・・・」
彼
「そうだ、きっとあるはずだ。今はなくとも私のように何かのきっかけで、意味ができるはずだ」
ジェシー
「・・・アンナと一緒に居る、死ぬときもずっと・・・」
アンナ
「私も、ジェシーと一緒にいるよ、いつまでも、ずっと・・・。でも、もう職もないし・・・」
彼
「君達は、働いてないのかい?」
ジェシー
「最初は、働いてたの、二人とも・・・。でも、私は体が弱くて・・・長く働けなくて・・・あるとき倒れて、それで・・・。
それからはアンナが一人でがんばって、くれて ・・・」
アンナ
「ジェシー・・・」
ジェシー
「アンナは、そのせいで、うつ病になって・・・」
アンナ
「・・・住む場所も、もうないから」
彼
「ホームレスなのか・・・」
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