第1部

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 その癖、まだ国から面倒をみてもらうのか、とか思う?  生産性の無い奴は死ねばいい、とか思う?  それなら、年寄りや社会に適応できない人や、精神病、障害者も駄目ってことになるよね?  でも、必ず存在するんだよね、そんな人たちは・・・どうしたらいいと思う?  ・・・たまに思うんだけどね、、ちょっと過激なことを言うよ。  それなら、そんな人たちをみんな殺しちゃえばいいんだと思うよ。  だって、必要ないと思っているんでしょ?  それなら、安楽死施設とか創ったりしてさ、自殺者も多いし・・・。  自殺なんて痛ましい死を迎えるよりは、最期くらい安らかに逝かせてあげられないかな?  それとも、最期まで迷惑かけるのか?死ぬなら自分で死ね、とか、考えちゃう?  甘えだからとか言って、最期の慈悲すらかけてあげられないくらい、どうかしちゃってるのかな?」 彼 「というわけなんだ、ボブ」 ボブ 「あ?・・・でも、ここで4人だと流石に狭くねーか?」 彼 「そうだね・・・」 ボブ 「俺は、また外に戻ってもいいぜ?」 彼 「それは流石に悪いよ」 ジェシー 「狭いけど別に平気よ、外よりはずっとましだわ」 アンナ 「そうだね」 彼 「・・・すまないけど、暫くここで我慢してくれないかな?・・・ちょっと考えてみるよ」 語り部 「同居人が増えたことで、小さなアパートでは手狭になった彼は、引越しを考えることにした。  だけど、今住んでいる場所ではこれ以上広いとなると家賃が高いため、地方へと越してゆくことになる。  彼にとっては、今の土地を離れるのは初めてのことだったらしく、生活保護が続けられるか?保護費が変わるからそれでも大丈夫か、など考えていたから・・・。  恐らくは彼が一番不安だったのかもしれない。  それでも新しい土地で、なんとかワンルームでプレハブのようだが、それなりに広い家を見つけることができた」 彼 「なんとかいいところが見つかってよかったよ」 ボブ 「おお、なかなか広いな、まぁ、部屋数はまったくないが!」 ジェシー 「ちょっと広めの教室みたいな感じね」 アンナ 「でも、ここなら、みんなで住んでも狭くないね」 彼 「まぁ、プライバシーがあまりないけど、ね」 ジェシー 「病院にあるような、カーテンレールをつければ平気でしょ」
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