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アンナ
「私が、私が、あの時だって、私が・・・一緒に死のうって・・・私のせいで、ジェシーを死なせるところ、で・・・全部、弱い、私がいけないんだ・・・」
ジェシー
「アンナは悪くない!悪くないよ!!弱くないよ!!・・・あの時だって、あの時だって、差別的なことを言われた時だって、アンナは精一杯、私を護ろうとしてくれたじゃない・・・」
彼
「ジェシーはいつものように、アンナに寄り添ってあげるといいよ」
ジェシー
「・・・うん」
ボブ
「落ちるっていてたけど・・・アンナ大丈夫なのか?」
彼
「発作みたいなものだよ、数日はよくわからない嫌な、とても嫌で苦しい、心の痛みが続くだろうけど・・・」
ボブ
「発作、か・・・」
彼
「目に見えない分、厄介なんだ・・・。一番危ないのは、よくなってきたころかな・・・ふいにね、やっちゃうんだ」
ボブ
「よく知ってるんだな」
彼
「経験したからね・・・」
ボブ
「じゃあ、牧師さんも未遂をしたことがあるのか?」
彼
「私は、怖くてできなかったな・・・。死ぬことが、というよりも、その時の苦しみや痛みのことを考えてしまってね」
ボブ
「お・・・。アンナは寝たのか?」
ジェシー
「ええ」
ボブ
「あぁ・・・ジェシーもあんまり無理はするなよ?体、強くないんだろ?」
ジェシー
「無理しなければ平気よ」
ボブ
「いや、だから、無理をするなと言ってるんだけどな」
ジェシー
「わかってるわよ」
アンナ
数日たって、少しだけ気分が戻ってきた。
それを見計らっていたかのように彼に声をかけられた。
彼
「具合は大丈夫かい?」
アンナ
「うん・・・少しはよくなったよ」
彼
「よかった」
アンナ
「私、一生このままなのかな・・・」
彼
「そうだね、治らないかもしれない。体の傷だって、ひどいものは一生の障害になるものもあるからね」
アンナ
「つらい、つらいよ・・・治らないかもしれないの?」
彼
「人によるよ、治る人もいれば、一生治らない人もいる、、けど、体の傷と違って、心の傷は、誰かが癒してあげることができると思うんだ」
アンナ
「・・・私は一度死のうとしたよ、また、そうするとは思わないの?」
彼
「思わないわけではないさ、だからこそ、そばにいるんだ。そばにいて、傷を支えるんだ」
アンナ
「私は、ジェシーを、、殺してしまうところだった、私の我侭で、私のせいで・・・」
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