第2章

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ブブブ、ブブブ…… 携帯が鳴ってる… あっ、もうそんな時間! 見ると、桐谷係長からメッセージ 『早川さん、仕事は終わったかな?僕はもう、終わったので、ロビー横の待合室にいるね。 ゆっくりで良いから、慌てず降りてきてね』 桐谷係長らしい文章だな。 っと、私も戸締まりして、ロビーへ向かわなきゃ。 社内の人と食事だなんて、 歓送迎会や忘年会以外で初めてなんだけどなぁ…… こんな私で大丈夫?? 成るように成る?? とりあえず落ち着こう。 あっ、エレベーター閉めてないや、いつまでたっても下に降りれないわ。何やってんだろ。 《閉》を押し、 下へ着くまで、深呼吸、深呼吸……っと。 《待合室》の前でもう一度深呼吸…… 『お待たせしました。』 と、声をかけながら中へ入ると、 桐谷係長がソファーで…… ん?寝てる?? 起こして良いかな? アメリカ帰りで、おまけに休日出勤、疲れてるよね。 どうしよ…… もう少しだけこのまま…… そう思い、向かい側のソファーに座り、鞄から本を取り出し、栞を挟んだページを開ける。
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