都市伝説《口裂け女》が《口裂け男》?

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俺はムナクソ悪い気分で登校した。 友だちと話していても、頭に入って来ない。 「…い!おい!優多!きいてんの? 今日のおまえ、何か変だぞ?」 「…あ?ああ、わりぃ。昨日、嫌なもん見ちまって…。」 「ん?何か合ったのか?……女に間違われて、痴漢にで……ま、まて!話せばわかる!」 瞬間的に俺は、親友"眞木隆一"(まきりゅういち)の胸ぐらを掴んで睨んでいた。 俺は冗談でも、顔の話をされるのが嫌いなんだよ。 「…んとによー。顔に似合わず、力だけは強いよなー。」 離すと、軽口をまた叩く。 コイツ、懲りねぇな…。 「マジ、機嫌わりぃじゃん…。何があった?」 「…………"口裂け……男"を見た。」 「…はぁ?"口裂け女"なら都市伝説とかで聞くけど、"口裂け男"ってなんだよ?」 「……俺に聞くな。俺だって見たとき思った。 俺も最初は変質者について来られてるって思って、途中から走ってアパートの階段掛け上がったんだよ。 面くらい拝んでやろうって覗いたら、トレンチコートの男が見失った俺を探してたみたいでさ。 視線は合わなかったけど、………笑ったんだよ。 ……………裂けた口開いてさ…………。」
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