3人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわぁ…キレイ…」
藍色とオレンジ色が混ざったような空の色。
ところどころにうっすら白い雲があって…。
「ハル」
どこからか僕の名前を呼ぶ声が聞こえる。
「ハル、何をしてる…」
男らしい低くてハリのある若い声。
僕は声の主に話しかけた。
「見て…聡くん。あの日もこんな空だったよね?
」
そう。
こんなきれいな夕焼けが広がっていた日だった。
彼は少し間をあけてこう答えた。
「…あぁ。あの日から全てが変わったんだ。」
次の瞬間、ふわりと彼の香りに包まれた。
聡くんの男らしい腕が僕の体を抱き寄せる。
「聡く…「ハル」
「ハル…愛してる。ずっとずっと…」
そう言いながらギュッと聡くんの腕に力が入る。
僕は聡くんの思いに応えるようにそっと大きな背中に腕を回した。
「僕も…僕も聡くんのこと愛してる。」
最初のコメントを投稿しよう!