第1章 彼女がやって来た。

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「あっ……あはっ。 そうか……。お前の言っていた意味はそお言う意味か……。」 「いやっ!? 俺たち、さっき付き合う事になったんだが……」 「いや……良いんだ。 ちゃんとお前の優しさはわかってる。 すまなかった。 うぐっ!うぉー!!!」 「待てよ!? 二郎ー!!!」 「ひゃう!?」 と、泣きながら校門を飛び出す次郎。 〝明日……どんな顔して会えば良いのだろう〟 と、正樹は走りさる二郎を見送るのであった。 「ご……ごめんなさい。」 校門を後にし、帰宅途中。 彼女が謝ってきた。 「あー。一応あいつもさ。 俺の親友だからさ。 仲良くしてくれると……」 「違うんです!」 彼女は、深刻な表情でゆっくりと口を開いた。 「私………二郎っひゃう!? って名前を聞くと背筋に電気みたいなのが走るみたいなんです。」 「はぁ!?」 意味がわからない。 〝二郎と言う言葉に反応しちゃうって事?〟 彼女の過去に何があったのか。 気になるも聞くに聞けない。 「だから……その………。」 「わかった。 これからは、あいつの事、要と呼ぶ事にするよ。」 「先輩っ!」 彼女は、曇った表情を晴らし、満面の笑みを浮かべ、俺の腕にしがみついてきた。
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