第1章 彼女がやって来た。

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「………。」 「あっ。これはな……そのだな。」 辺りを見回し、その汚さを確認すると、咲夜は鞄から髪留めとヘアゴムを取り出し髪を縛りだした。 「えっ?何をするの?」 「任せてください! 先輩の部屋は私が綺麗にします!!」 「えっ!? ちょー!いいよ!!!」 〝やっばい!!? ベッドの下にはまずいものがあるし! パンツだって………〟 慌てる俺など、御構い無しに部屋を片し始め、脱ぎ捨ててある服をまとめ、漫画を本棚へ戻す。 そして、ベッドの下へと手を伸ばし始めた。 「ちょー!! ちょーーぉー!!」 暴かれるとってもメンズなお宝達。 彼女は、それをぺらぺらとめくり、内容を確認すると、そのうちの3冊だけベッドへ戻し、残りを突きつけてきた。 「先輩!こ・れは!捨てましょう!!」 「えっ?」 俺は目を疑った。 普通は、全部捨てられるのが必然。 だが、そこにあったのは、後輩物以外全部。〟 〝あれ? 後輩物はいいの?〟 と、首をかしげる。 「せっ!先輩だって…… 男の子ですから……それなりの覚悟はしてました。 でーもー!! これはいけません!! 見るなら、あちらでお願いします!」 「あっ……はい………。」
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