第1章 彼女がやって来た。

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何となく、腑に落ちない所もあるが、全て捨てられるよりはましと思い、首を縦に降るのであった。 ある程度、部屋を片し終わり、残るはベッドとなった。 「……………。」 だが、彼女はベッドをジーッと見つめ、一向に直す気配がない。 〝ベッドは嫌なのかな?〟 と思い、自らベッドに手をかける。 「あっありがとうな! 後は、自分でやるよ!」 すると彼女はとても悲しそうな表情で俺の腕を掴み、引き止める。 「あっ!待ってください! 私がやりますから! 先輩はちょっと邪魔です!! リビングで待っててください!!」 「えっ?えぇー!?」 無理矢理部屋を追い出され、鍵までされてしまった為、一階のリビングで待つ事にした。 「あらっ? 咲夜ちゃんは?」 「あー。 なんか掃除しはじめてさぁ。 ベッド直すからって追い出された。」 「ベッドを? ハハーン……。」 母は、何かを察した様で、ニヤニヤと良からぬ事を考えている表情を浮かべている。 どうやら、何か察した様だ。 「なっ!なんだよ……。」 「いーえっ。 あんた……。でかしたわ!と思っただけー。」 母の意味深な言葉には首を捻るしかない。
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