第1章 彼女がやって来た。

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〝なんか変わり者とか思われたかな。 それとも、実は二郎で、その時の記憶がまだ残ってて、ばれたら消えちゃうとか? いやいや……、最後のはあり得ない!! 〟 と、困惑する自分を脳内で描き、必死に動揺しまいと堪える。 「その前に! 先輩の誕生日を教えてください!!」 〝逆に聞き返してきただとぉー!?〟 はぐらかされた様な気がする。 だが、話題をそらされたわけではない。 彼女も、そう息巻いておきながら、恥ずかしそうに俯いている。 〝自分でも何故そう言ってしまったのかわかってないみたいだな。 まぁ、別に隠すことでもないか〟 と、気持ちを整え、答える。 「1月14日。」 「えっ。えーっ!?」 すんなり教えてくれないとでも思っていたのだろうか、彼女は大袈裟なほど驚き、目をぱちくりさせている。 「教えたんだから、藤次も教えてくれよ。」 「う・うん・・・1月13日だよ・・・」 〝一月十三日!?〟 俺は耳を疑った。 彼女の誕生日が俺の一日前だったなんておもいもしなかった。 それだけではない。 〝一月十三日〟 その日は、二郎が我が家の家族となった日であり、運命を感じずにはいられなかった。 「そっかぁ……。 一月十三日ね。 一月十三日……。」 「?」
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