第1章 彼女がやって来た。

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そして、放課後。 「行こうぜー。」 「おう!今日は絶対負けないからな!!」 俺は、鞄を手に取ると要と共に、教室を後にした。 〝まさか…あの子がついてくるとかないよな…… もし、ついてこようものなら、要が黙っちゃいねーだろうし…〟 と、不安に思いながらも、要に話を合わせながら歩き、下駄箱で靴と上履きを履き替える。 「あっ!正樹。 すまん。忘れ物をした。」 「あぁ……まってるわぁ。」 と、教室へ戻る要を見送った後、 校門へ向かう。 〝すぐ来るだろうからな。 校門前で待ってても大丈……〟 「先輩!こっち!!!」 考えが甘かった。 校門に向かう途中、いきなり腕を捕まれ、校門とは逆の方へ引っ張られていく。 「おわっ!!? 君は!!?」 「今は……走ってください!!」 「なんで!!?」 「咲夜さーん!! 是非お付き合いをーー!!!」 「ヒィ~!!!」 俺と彼女の背後に男どもの大群。 例え、悪いことをしてなくともこれは逃げる。 「待って下さ~い!!!」 〝なんでこんな目に!!?〟 彼女から離れられれば、あの大群から逃げる事ができるだろう。 だが、それは出来なかった。
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