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そして、放課後。
「行こうぜー。」
「おう!今日は絶対負けないからな!!」
俺は、鞄を手に取ると要と共に、教室を後にした。
〝まさか…あの子がついてくるとかないよな……
もし、ついてこようものなら、要が黙っちゃいねーだろうし…〟
と、不安に思いながらも、要に話を合わせながら歩き、下駄箱で靴と上履きを履き替える。
「あっ!正樹。
すまん。忘れ物をした。」
「あぁ……まってるわぁ。」
と、教室へ戻る要を見送った後、
校門へ向かう。
〝すぐ来るだろうからな。
校門前で待ってても大丈……〟
「先輩!こっち!!!」
考えが甘かった。
校門に向かう途中、いきなり腕を捕まれ、校門とは逆の方へ引っ張られていく。
「おわっ!!?
君は!!?」
「今は……走ってください!!」
「なんで!!?」
「咲夜さーん!!
是非お付き合いをーー!!!」
「ヒィ~!!!」
俺と彼女の背後に男どもの大群。
例え、悪いことをしてなくともこれは逃げる。
「待って下さ~い!!!」
〝なんでこんな目に!!?〟
彼女から離れられれば、あの大群から逃げる事ができるだろう。
だが、それは出来なかった。
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