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ようやく、自責を逃れた歩は
まだ、歩の理不尽な怒りを受けながらも、
痛みに身を竦ませながら、必死に許しを請おうとしてくれる
もう一人の親友を見つめる。
歩は拳を額に押し付け、自分を罰する。
本当は、もう、ずっと分っていたのに・・・
自分の弱さに向き合う覚悟がなくて、
歩は責任を押し付けた。
一度、目を閉じて、歩は自分の弱さを認めた。
「・・・・・・・・・ごめん・・・
・・・責めたりして、ごめん・・・」
ふるふると首を横に振り、
その、綺麗な涙を弾かせて、貴子は謝る。
「・・・ごめん、なさい・・・、ごめん・・・」
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