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「よっしゃ終わったぁ~っ!」
ホールの掃除が終わり、モップを片付けて伸びをする。
居酒屋のバイトを始めて早1ヶ月。めっちゃ眠いけど、初めての給料日だからちょっとドキドキしてる。
「門脇君、お疲れ様」
パソコンの、勤務終了をクリックすると、ちょうど店長が入金から戻ってきた。
馴れ馴れしくてあまり好きなタイプではないけど、今日は特別だ。店長、帰ってきてくれてとても嬉しいっす。
「給料着替えてからにする?今にする?」
「ああ、今で大丈夫ッス」
「そう?じゃあ、はい」
茶封筒が目の前に差し出される。慌てて立ち上がると、俺は両手でその角をつまんだ。
「あ、あざッス!」
ついどもってしまった。
「はいはい。明日…は来ないのか」
「はい、ちょっと用事があって」
「用事があるなら仕方ないか。シメありがとう、来週もよろしく」
「お願いしゃッス!」
にこにこしたまま、店長はキッチンのシメの確認に行った。
「……」
手の中の茶封筒。この中に俺の初給金が……。
ニヤニヤが止まらないが、とりあえずさっさと着替えて店を出た。
明日は大事な日なのだ。
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