終章

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「おいおっさん!」 翌朝、起きるなり俺はあの古本屋に苦情を入れに行った。 「なんだボーズ」 「ボーズじゃねー学生だ!てかこれクソゲーじゃねーか!しかも何かおかしいし」 おっさんの机にあのゲームを……まぁ一応精密(?)機械なのでそっと置く。本当ならおっさん本人に投げつけたかったが。 「……あー、これか。いや、悪いなー間違えて違うの渡したんだよ。昨日の夜気づいた」 「え?」 ほらよ、とおっさんが俺に投げてよこしたのは、紛れもなく同じゲームの箱だ。 「おっさん、これ同じやつなんだけど」 「中身がなー」 おっさんは悪い悪いと言って、俺が置いたゲームを持って奥に消えてしまった。 そうか、中身か。 その中身を持ってきたゲーム機に差し込んで起動する。他の客が来ても良いように隅っこに立ってゲームをスタートした。
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