第1章

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「……んぁ?」 あれ、ここ玄関? 「……くっ」 起き上がって腰を捻る。フローリングの床で寝たせいか、動く度に身体が軋む。 「いま、何時だ?」 足元に放られていた鞄からスマホを取り出すが、残念なことに充電が切れていた。 壁に手をかけて立ち上がり、我が家のコンセントに繋がったままの充電器をスマホに差し込む。 家には時計が無いので、スマホの充電完了を待つ間にシャワーを浴びた。 「おっしゃ」 烏の行水ってくらい短いシャワーだったが、十分な時間だったようだ。 髪をタオルで拭きながら表示された時間を確認する。 12時25分。
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