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陶然と浸りゆく
霧雨に眩んでいる
心がその想いが
揺らいでいる今を知る
婉然と満ちゆく
深緑に泣いている
時とこの瞬間が
留まる事の意味と知る
廻りそよぐ風の連なり
濡れた命に微かに響く
寂漠によく似た切なさ
失われていく温もりを
抱き締めるように
ずっと灯し続けて
残された気持ちを
大切に閉じ込める
降りしきる冷たさに
少しだけ笑えたらいい
流れ落ちる悲しみに
少しでも笑えたらいい
やがて注ぐ陽の光を
目を閉じて想像して
忘れ難きこの刻を
空を仰いだその刻を
いつか笑えたならいい
ひとつの思い出として
貴方と語れたならいい
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