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手にすべき雨の音色を
塞ぐような心の鼓動を
満ちる筈のない器を抱いて
強く儚い悲しみを開け放つ
時が緩やかに甘い
夜の影に至らずに
深い薄暮の微睡み
滲む光の気だるさ
通る風のさざめき
空の続きを願った
星の彩りを夢見た
未だ知らず奏でられる
更に深く響いている
声は遠く重ねられる
凛と鋭く突き刺さる
天に残らず届けられる
嗚呼この悲しみを知れ
どれ程弱くあれど
さあその繋がりを知れ
どれ程弱くあろうと
震えるように痛むなら
それすら音色にかえて
前にすべき命の証明を
喘ぐような生の脈動を
絶える筈のない燭を抱いて
淡く儚い切なさを解き放つ
静けさと暗い光があった
何処か明かりを求めていた
寂しさと眩い月があった
何時しか明けを待ち望んだ
まるで夢と現の狭間にあった
あの日々を決して忘れはしない
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