プロローグ

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一番古い記憶は4才。 物心のついた頃には、既に二人は一緒だった。 それは、保育園でのクリスマス会で起こる。 「オレみさきとケッコンする」 得意気に宣言した大和に、誰かが言った。 「やまとくんもみさきくんもおとこだから、 ケッコンできないよ」 (……え?) 大和フリーズ。 (え?なんで?) その夜、大和は母親に、何故、男と男は結婚が 出来ないのかを問い詰めた。 彼にとっては死活問題だからだ。 「そんなの、大きくなってから岬ちゃんと二人 で決めたら?まだ小さいんだから、どっちみち 結婚なんて出来ないよ」 母親は一蹴。そして、 (おーきくなればいいんだ) 納得した大和は決意する。 迎えた次の日… 「みさきだいすき。おーきくなったらケッコン しようね、やくそくだよ?」 大和は岬を抱き締めキスをして、 「オレもやまとだいすき。やくそく。はやく おーきくなろうね」 岬はにっこりと笑ったのだった。
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