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お菓子持ち寄って、安っぽい天体望遠鏡を並べて。
雰囲気だけの、お遊びみたいな集まりの中で、それは多分、精一杯の勇気だったはず。
手に触れた、小さくて暖かい温度。
目の前を流れる小川ではしゃぐ同級生の声なんて、あっという間に意識の隅に消えていった。
俺はその時、確かに緊張してたんだ。
隣にある気配が誰のもので、この手に当たる温度がどんな意味を持っているのか。
その震える唇から漏れる声は、どんな音だろうと。
恐怖のような好奇心に顔が熱くなってーー。
「……好き、なんだ」
震えて裏返ったその告白は、きっと一生忘れない。
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