第一部 零れる雪 1 青い地球

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真斗は、 額に大粒の汗が一滴流れるのを感じた。 何も思い出せないのは酸欠のせいか、 肩で息をするほど、 何故か激しく息切れをしている。 目を真面に 開けられないままの真斗だったが、 目の前にいる人の声だけは、 何とか聞き取れた。 「人の生きてる意味や理由… 考えた…… これが…“セカイヲスクウ”―」 その声が小さく、掠れていたため、 真斗の耳に優しく響き、 その意味は脳内を流れ ゆっくりと浸透していく。 その人がそう言いながら、 真斗に差し出したのは、 白いノートだった。 掠んだ目でそれを見た真斗は、 何故かドキッとした。
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