第一部 零れる雪 1 青い地球

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ノートの表紙には、 黒いマジックか何かで ”白の書”と、 どこか穏やかな 雰囲気のする達筆な字で書かれている。 ノートを目にした瞬間から、 さらに鼓動が速くなっていっているが、 その理由は全く分からない。 だんだんと見えるようになった目が その人物の顔の情報を伝え、 真斗の脳は 知っている人物だと認識する。 同時に真斗は、 目の前の人が言った言葉を理解した。 その瞬間、 何かが心臓を貫くような衝撃が走る。 微かな記憶と 目の前で起こる事象を ぐるぐると 彷徨(さまよ)っていた真斗の頭は、 ノートの表紙の色と同じように、 一気に真っ白になった。
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