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ノートの表紙には、
黒いマジックか何かで
”白の書”と、
どこか穏やかな
雰囲気のする達筆な字で書かれている。
ノートを目にした瞬間から、
さらに鼓動が速くなっていっているが、
その理由は全く分からない。
だんだんと見えるようになった目が
その人物の顔の情報を伝え、
真斗の脳は
知っている人物だと認識する。
同時に真斗は、
目の前の人が言った言葉を理解した。
その瞬間、
何かが心臓を貫くような衝撃が走る。
微かな記憶と
目の前で起こる事象を
ぐるぐると
彷徨(さまよ)っていた真斗の頭は、
ノートの表紙の色と同じように、
一気に真っ白になった。
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