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1時間の後、リンは放牧地の牛をみるともなく見ていた。近所のカイやアモと一緒に。トンビが一羽ピンヨロと鳴きながら頭上を旋廻している。
この村のならいどおり、みんな、朝ごはんのあとには家の用事をすませていた。食器を運んだり、揺りかごにいる弟妹をあやしたり。リンのうちには、お隣の空家にひっこしてきたおじさんとおばさんが訪ねてきたので、《ママ》と一緒にご挨拶をした。赤ちゃんの生まれるのが楽しみ、とリンは思った。
だから今日やることはあとは遊ぶだことだけだ。みんなが静かなのは頭のなかで考え事をしているから。何が楽しいかなと。
柵の向こうにあるのは白黒ブチ模様のおしり。その下にピンクのお乳が重そうに垂れていた。落ちたらちょっと弾んだあと地面に広がってしまいそうなお乳だ。
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