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でも、自分以外の人の言葉を口にする事などしないのに、ましてや龍太の言ったことを私に話すなんて・・・
何を考えているのかわからない。
すると、黙ったままの私の手が梶谷の大きな手で包まれた。
きっと何も言えない私を安心させようとする為なのだと思う。
たぶん、今日はこのまま何も無く時間だけが過ぎていくのかもしれないと思った矢先、いきなり抱きしめられた。
「俺は・・・椎名がいないとダメなんだ」
そう言うと抱きしめる腕に更に力が加わった。
ここで何か言った方がいいのか?
・・・上手く言葉が出てこない。
迷っているうちに、私を抱きしめていた腕が離れあっという間に唇が重なった。
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