脳内投影ブックカバー

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このカバーをつけて本を読むと、その本の世界に入り込むことができるという画期的な発明のはずだった。けど、失敗作だったようだ。 妻の開発したあの緊急小人型医療装置のおかげで元の世界に帰ってこれたようだ。 あの携帯電話らしきものは、妻が俺の意識に送り込んだものだった。 ちょっと伝達するメッセージの言葉は見直したほうがいいかもしれないとは思うが、俺の発明品よりはかなりのものだ。 『私を貰ってください』はちょっとどうかと思う。 その言葉のチョイスを考えなおせば……。いや、洒落が利いていていいのかもそのままのほうが。
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