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映見に言われた通りで何も言えなくなった。
友哉のこと、私の家族のこと……いつだって部長は私と一緒に乗り越えてくれたのに。
冴子さんの辛そうな表情を見た時、私は自分から蚊帳の外に出てしまったんだ。
あの時、部長は言ってくれたのに。
『3人で昼飯』って。
結局私はなんだかんだ言っても、部長に甘えているのかもしれない。
何も言わなくても、いつも分かってくれる人だから。
自分の口から私はまだ部長に何も伝えていないんだ。
「……映見、私……帰るわ」
「え?」
「ううん、電話して部長と冴子さんに合流してみる」
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