Act.32 Side Hazuki

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映見に言われた通りで何も言えなくなった。 友哉のこと、私の家族のこと……いつだって部長は私と一緒に乗り越えてくれたのに。 冴子さんの辛そうな表情を見た時、私は自分から蚊帳の外に出てしまったんだ。 あの時、部長は言ってくれたのに。 『3人で昼飯』って。 結局私はなんだかんだ言っても、部長に甘えているのかもしれない。 何も言わなくても、いつも分かってくれる人だから。 自分の口から私はまだ部長に何も伝えていないんだ。 「……映見、私……帰るわ」 「え?」 「ううん、電話して部長と冴子さんに合流してみる」
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