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「ある程度具体的で、 しかも一つ、だろ?」 「そうだ」 「なにがいいかなー? ……あ、そうだ。 いつもうるさい部長、 殺してもらうとか?」 「……」 「冗談、冗談。 ……一億とか、 すぐに使っちまうもんなー。 なら、百億?一兆? 兆の上ってなんだっけ?京? いっそ千京?」   ……どんだけ強欲なんだよ、こいつ。 出そうになった嫌悪感を酒で流し込み、 曖昧に笑う。 結局、村坂の奴は 「千京円欲しい」と書いて箱に入れた。 「ほんとにこれでいいのかよ? ……って、もう開かねー! 面白いな、この箱」 「……そうだな」
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