2人が本棚に入れています
本棚に追加
“ENDLESS SUMMER”
天気の良い日に、沖を見ながら漂っていると、いろんなことを思い出すよ。
過ぎ去ったあの日の出来事…
楽しかった…
つまらなかったこと…
嬉しかったこと…
悲しかったこと…
辛かったこと…
頭にきたこと…
あんなこと・こんなこと・そんなこと…etc(エトセトラ)・etc(エトセトラ)。
『!』
またボラが跳ねたよ。海の家が姿を消して、オカを吹く風がさわやかになったこの季節。たぶんきっと、「恋の季節」なんだろうね。今日はとってもユッタリしているよ…時間も波も吹く風も…。でも、陽射しはまだ、チョッピリ「夏」かな。
『ふう…』
今日みたいな穏やかな日に、波待ちをしていると、いろんなことを考えるよ。
仕事のこと…
君とのこと…
これからの僕の未来のこと…
あんなこと・こんなこと・そんなこと…etc(エトセトラ)・etc(エトセトラ)。
『…』
そりゃ確かに、不安になる時もある。『僕の人生、こんなんでいいんだろうか?』って…。でも、遠くの水平線を見ながら、水の上にプカプカ浮かんでいると、とっても落ち着いた気分になってきて、冷静に思い出す・考えることができるんだ…。
『?』
いい波が立ち上がってきた。
『ブレイクしそうだ』
ボードに跨ったまま、クルリと向きを変える。ポジションを確認して腹ばいになり、後ろを振り返りながらパドリングの態勢に入る。
『チョット奥に入り過ぎたかな?』
波の盛り上がりに合わせ、必死で腕を振り回す。
『…!』
波に乗ることに夢中になっているあいだは、いろんなこと・いろんなしがらみ、忘れられるよ。君との最後の晩のいざこざだって、なんだか遠い昔のよう…。
最初のコメントを投稿しよう!