“ENDLESS SUMMER”

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“ENDLESS SUMMER”

 天気の良い日に、沖を見ながら漂っていると、いろんなことを思い出すよ。  過ぎ去ったあの日の出来事…  楽しかった…  つまらなかったこと…  嬉しかったこと…  悲しかったこと…  辛かったこと…  頭にきたこと…  あんなこと・こんなこと・そんなこと…etc(エトセトラ)・etc(エトセトラ)。 『!』  またボラが跳ねたよ。海の家が姿を消して、オカを吹く風がさわやかになったこの季節。たぶんきっと、「恋の季節」なんだろうね。今日はとってもユッタリしているよ…時間も波も吹く風も…。でも、陽射しはまだ、チョッピリ「夏」かな。 『ふう…』  今日みたいな穏やかな日に、波待ちをしていると、いろんなことを考えるよ。  仕事のこと…  君とのこと…  これからの僕の未来のこと…  あんなこと・こんなこと・そんなこと…etc(エトセトラ)・etc(エトセトラ)。 『…』  そりゃ確かに、不安になる時もある。『僕の人生、こんなんでいいんだろうか?』って…。でも、遠くの水平線を見ながら、水の上にプカプカ浮かんでいると、とっても落ち着いた気分になってきて、冷静に思い出す・考えることができるんだ…。 『?』  いい波が立ち上がってきた。 『ブレイクしそうだ』  ボードに跨ったまま、クルリと向きを変える。ポジションを確認して腹ばいになり、後ろを振り返りながらパドリングの態勢に入る。 『チョット奥に入り過ぎたかな?』  波の盛り上がりに合わせ、必死で腕を振り回す。 『…!』  波に乗ることに夢中になっているあいだは、いろんなこと・いろんなしがらみ、忘れられるよ。君との最後の晩のいざこざだって、なんだか遠い昔のよう…。
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