惨劇の始まり

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「よぅ、具合はどうだ?連絡しても繋がらないから心配でお見舞いにきたよ。」   肉を刻むのに夢中で携帯のことなどすっかり忘れていた。   いつの間にか夜になっていたらしい。   「今起きたとこだったの、充電しておくのすっかり忘れてた…心配かけてごめんね。」   「そっか、まぁ、元気そうだから良かったよ。プリン買って来たから一緒に食べよう。」   そういうと俊行は部屋にあがりスプーンを取りに台所に目をやった。   もちろんそこにはミンチにされた孝也の肉片が置いてある。   「あれ?ご飯作ってた途中だったんだ。」   「あ、うん…ハンバーグ食べようと思って。」   「お前病み上がりで脂っこい物食べて平気なのか?まぁ、食べられないよりはいいけど…。じゃぁ、俺が作ってやるよ!早紀は座ってな。」   「えっ、いいょ、私が作るよ。」   「あ!お前俺が料理作れないと思って馬鹿にしてるな!?すっげーうまいの作ってやるから座って見てろって!!」   そういうと俊行は友達の肉を手に取り楽しそうにコネ始めた。   私はその光景が何だかとてもおかしくて、思わずクスッと笑ってしまった。  
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