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ここはクエスト寮
大学までの一貫教育を行う巨大な学園にある寮
そこは颯太と彼が大好きな少女達の住む寮となっていた
「バトスピです?」
そう可愛らしく問いかけた少女、魔法ヶ沢 茜は首をぽきゅっとまげる
「なんじゃ知らんのか?
せりきゃんが新しくイメージキャラクターとして起用されたTCGのことなのじゃ」
金髪ポニーテールを揺らしながら茜にそう教える異国の少女、菜波・K(ナイト)・ブレードフィールドは机の引き出しからカードの束を取り出した
「これがバトスピです?
これはあれですね、シュシュシュっと壁に向かって投げるゲームですね!」
「違うわい!!
というか危ないゲームじゃの!?」
自分が危ない人間なのかと思われた菜波は驚いた
危なくない人間とは普通の人間で、例え危なくても爆発はしないので危ない人間でも危なくないと言えよう
「あぁ、バトスピか懐かしいな」
2人の会話を聞いていたこのクエスト寮に置いて唯一男として扱われる少年、旗立 颯太がひょいっと1枚のカードを手に取った
「颯太くんもバトスピを知ってるですか?」
「まぁ、昔よくやっていただけだけどね」
「なんじゃい、颯太も知っとるのか?
まぁ、昔は普通のやつだったらしいからの、やっていても不思議はないか」
「そ~うくん、なんのお話?」
颯太に背後から抱きついてきたエプロン姿の少女、召喚寺 菊乃が抱きついたまま頬ずりをする
彼女は颯太とは血は繋がっていないものの実の姉弟の様に接している
「お菊ねえ、ほらこれだよ」
「あぁ、バトスピね、懐かしいわね~
昔颯くんと一緒にやったわね~」
「まぁ、僕は全然お菊ねえには勝てなかったけど」
「あ、あ、いいなぁです、私も颯太くんと、昔はよくやったなぁってやりたいです」
「いや、今は無理じゃろ」
「もしよかったら久しぶりにやってみない?
クエスト寮のみんなで大会なんてしたら面白そうだし」
菊乃の提案で茜はぴょんぴょん跳ねながら喜ぶ
「それいいです、素晴らしいです、仲良くバトスピです!」
「いや、手持ちのカードがないんじゃ」
1番大切な事を颯太を除く全員が忘れていて大変なことになっていた
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