対峙-2

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※※※※※※※ 麻里のマンションは、病院から車で5分程の所にあった。 クリーム色の外観のまだ新しいマンションで、麻里はここの5階に住んでいるらしい。 「散らかってるけど、どうぞ」 ドアを開け、麻里は快く佳奈子を室内に招き入れた。 佳奈子は恐縮しながら靴を脱ぐ。 「………お邪魔します」 「どうぞー」 軽快に答え、麻里はすぐに冷房を入れた。 9月になったとはいえ、世間はまだまだ残暑が厳しい。 綺麗に片付けられたリビングで所在なげに佇んでいると、キッチンに向かいながら麻里は笑顔で佳奈子にソファーを勧めた。 「そちらにどうぞ。楽にしててね」 「あ、ありがとうございます」 軽く会釈をしてから、佳奈子は遠慮がちにソファーに腰を下ろした。 「飲み物、何がいい? 冷たいものがいいわよね」 「あ、はい。ありがとうございます」 「ケーキと一緒なら、コーヒーのほうがいいかしら」 「……………え?」 驚いた佳奈子は思わずキッチンにいる麻里を振り返る。 始め麻里はキョトンとしていたが、しばらくしてハッと何かに気付いたようだった。  
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